アメリカでシュタイナー・スクールに通う

シュタイナー教育をご紹介します。

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恐るべき、18歳。

随分長いこと放ったらかしにしておりました。反省。

冬学期はとっても大変で、山積みの読まなきゃならない本、毎週提出しなきゃならないレポートなど、もうぎゅうぎゅうな毎日を過ごしておりました。

それが、先週の土曜日にやっと終わりました。

で、終わったとたんにバチンッと糸が切れて、今は「な~んにもやりたくない症候群」状態です。シュタイナーではありえない、ポカンと口を開けてテレビばかり観ています。

さて。

先週の金曜日。バーフィールドを読む「カルチュアル・ヒストリー」の授業の最後の日でした。

教室に入っていくと、ショーン先生の娘さんが座っています。

「あら、きょうは、何かしら…」

と思いながら、私も席につきます。

他のクラスメートたちが全員集まると、ショーン先生が、

「今日は、ウチの娘モルガンが講師を務めます。」

と切り出しました。

「ま、今巷で流行っている、外注というヤツね。ふっふっふ。」

とショーン先生、とっても嬉しそうです。

このバーフィールドの授業。以前のブログにも書いたとおり、と~っても難しくて、大人の私たちでさえ毎回パズルを解くが如く頭を絞って、ひねりながら、もがいてもがいて理解できたようなフリをしているのに、どうしたら、18歳のモルガンが講師を出来ちゃうんだか、もう、目が点になっちゃいました、正直なところ。

まず、幼稚園から18歳までどのようなことをシュタイナー学校で体験してきたかが説明されます。

そして、各学年で学んだことが高校になってどのようにアカデミックな知識として統合されて行くのかが意識の発達に絡めて描写されます。

小学校の低学年で取り組んだ劇、小学校中学年で取り組んだ地理や算数などの授業、小学校高学年から中学校で取り組む歴史や理科などの授業がそれぞれどんな意味をもち、ある意味ばらばらな知識の断片が見事に高校で一つの大きな総合的な知識となり、その知識をどのように動員して別の学問の習得、あるいは、生きていくことに結び付けて行くのか、モルガンが見事に説明してくれました。

演習として、美術史を例に、人間の意識が古代から現代に至るまでどう変化してきたかの説明がされます。

古代。人間は自然と一体だった時代。当時、人々が洞穴の壁などに描いた絵は、生存をかけた祈りとがテーマでした。「明日こそは良い猟が出来ますように。」、と。

時代が進み、ギリシャ時代、ローマ時代、などの美術品がどのような歴史的背景の中で製作されたか、異なる時代時代でいかにキリスト教が作品の中で描かれたか、社会の変化と人間の意識の変化がどのように芸術作品をかえていったかなど、モルガンの説明で、絵がどんどん語りだすような錯覚に陥るほどです。

モルガンの説明の一つ一つがバーフィールドの本の中にあるキーワードに連動していて、なんとも見事な講師ぶりです。

「ショーン先生。モルガンは、バーフィールドを難しいと思わないんですか?」

と聞きましたら、

「あ、彼女は、まだ、バーフィールド、読んでなんかいないわ。ずっと、シュタイナー学校に行っているから、別に読まなくても分かるのよ、感覚的にね。」

なんだそうです。

つまり、シュタイナーの生徒たちは、入学してきて卒業するまで、バーフィールドが本の中で言っていることを毎日学校でやっているんだと。だから、モルガンに授業の外注をしたというわけです。

彼女が幼稚園から18歳までに体験してきたことは、ショーン先生が話すよりインパクトがあるということなんですね。

そんな、モルガンもこの6月で卒業し、大学に行き始めます。文芸や哲学は高校の時にすっかり理解してしまったそうで、大学の専攻は化学。将来は化学者になるんだとか。

卒業する前に、シュタイナー学校で学んだことを総括する意味で、修学旅行でイタリアに2週間行くそうです。

18歳の小娘とは思えないほど、バランスがとれ、しっかりひとり立ちしています。

ウチの11歳のボウズ。彼が18歳になったら、このモルガンのようにすっかりバランスの取れた人間になってくれるんだろうか。(一応、幼稚園の頃からずっとシュタイナーなんですけどねッ)

それより、私が18歳の時、モルガンほどちゃんとしていたんだろうか。(絶対にしていない!)

難しかったけれど、本当に、いい授業だったな~。




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